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中学受験国語対策

勉強しても成績が上がらない子の脳内ではどんなことが起こっている?

 

この記事は、勉強をしても成績が上がらない、良い点数が取れない、発達障害・学習障害などで悩んでいるお子さんの、脳の状態の可能性とその対処方法についてお伝えするものです。

ブレインフォグ(Brain Fog)体験を通して体感したこと

それはBrain Fogが常に続いている状態かもしれない

成績が上がらないのはなぜでしょうか。

もちろん勉強のやり方を知るだけで成績が伸びる子もいます。
ここでは、そうした子ではなく、
”塾にも通うなど努力はしているけど、成績が伸びない”
”逆に、努力することができない”
といったケースを対象にしています。

こうしたお子さんたちは、何らかの理由により脳が十分に働いていない可能性があるとも言えます。

そして、それはもしかしたら、程度の差こそあれ、こんな状態

ブレインフォグ Brain Fog

が、常時起こっているのかもしれません。
発達障害の症状があるといったお子さんにも当てはまるので、どんなことが起こっているのか、どうしたらよいのか、について考えてみるきっかけにしてみて下さいね。

ブレインフォグ Brain Fog

ブレインフォグとは、頭の中に霧がかかったかのように、思考がぼんやりしてしまうことを表す言葉です。
原因には様々な理由がありますが、新型コロナウィルス感染により、脳に炎症が起こることでも引き起こされることがわかっています。

具体的な状態・症状

違う視点から考えることができない

「相手に伝わるように」「相手から見てどうか」
という観点を持つことができません。

なぜそう思うのか?ということの説明がうまくできません

また、何度聞かれても、同じ答えを繰り返す、といったようなこともあります。

質問している方は、それでは理解できないので、何度もあれこれ聞き直すのですが、
「ああ、相手はこれだと理解できないのだな。では違う言い方をしてみようか。」
という考えに至りません。

これ以外にも、日常生活では、自分には悪気はなかったけれども、相手には不快だったのだな、とか迷惑をかけたのだな、といったこともピンときません。
他の情報との関連性にも気づけないため、
「こんなことくらい、言わなくてもわかるでしょ。」
ということが、よくわかりません。

細かいミスに気づけない

自分なりには見直しているはずが、誤字脱字などに全く気づけません。
「自分の書いた文字が、自分の伝えたい文字と違っている」
という事実を認識できません。

あるいは、
「書いてある文章の一部分にしか注意がいかない」
といったことも起こります。

いずれも、目ではたしかに文章を追っているのですが、

”意味を考えられない”
”違っていることが認識できない”
”前後の脈絡が頭に入ってこない”

といった、文として理解するために必要な力が働きにくくなっている状態です。
注意しようと本人がいくら頑張っても、やはり誤字脱字や計算ミスなどを繰り返します。

文字や音情報が右から左に流れてしまい、記憶しづらい

たしかに文章を読んだり、説明を聞いたりしているのですが、全くと言ってよいほど意味が入ってきません。
音読は上手に読めても、4回5回と読み直せど、その内容が頭の中でうまくつながっていきません。

何となく意味も合わせて理解できてはいるはずなのですが、情報がバラバラでつながらないといった感じです。
例えていうなら、パズルのピースとしては理解できても、それが絵になることすら想像できなので、組み合わせようとも思わない、といった感じでしょうか。

うるさく言われると面倒になり、深く考えずにYESと答えてしまう

何度も注意されたり、質問されたり、行動を強要されたりすると、

”それができるのか・できないのか”
”自分の気持ちと合っているのか・合っていないのか”
”事実なのか・嘘なのか”

などといったことはどうでもよくなり、YESと答えてしまいます。
それを真に受けて話を進めると、つじつまが合わなくなってくるので、聞いている方は余計にあれこれ聞いたり、注意したりしたくなるという悪循環に陥ることもあります。

ささいなことでも、何かをやろうとすることが重労働

簡単な書類であっても、それを手に取って読む気になれません。
ものをほんの1~2m移動するのも気が重く、中途半端にちょっとずつ移動したりしてしまいます。
(これが子どもだったら、学校から持ち帰ったものを出したり、プリントを読んだり、宿題をやったりするのも、さぞ億劫だろうなぁと思います。)

自分ではわかっているつもりでいるが、10~30%程度の理解力しかない

頭が本当にクリアな状態の人が理解できるものを100%とすると、そのうちだいたい10~30%前後しか理解できていません。

厄介なことに、自分がその状態であることに気づくことすらできません
「その時は、ちゃんと自分はできている」
と認識しているのです。

クリアになるに従い、そうではなかった自分を知ることで初めて、ああ理解力が弱っていたなということを体感するわけですが、クリアになる経験を得られない限り、霧中にいることすら認識できていません

ちなみにコロナによるブレインフォグは、脳のアストロサイトがダメージを受けることがわかっているようです。
COVIDが脳にダメージを与える仕組み
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神経発達症(発達障害)も、脳内のミクログリアが活性化しすぎることによる、神経の炎症が原因の1つであることが最近わかったようです。
発達障害ADHDの原因 脳受容体と炎症が関係

 

ブレインフォグ状態の解消なしに、テクニックだけでは点数は伸びない

親・教師などの理解と協力が必須

本人のやる気やテクニックの問題以前に気づくべきことがある

頑張っても成績が上がらない・・・というのは、記憶力が低下していたり、物事を整理し・論理的に思考する力や、異なる視点から見つめ直し・やり方を変えてみるといった認知力が良く働いていない状態、とも言えます。
この状態で、塾に行かせたり、たくさん勉強をさせたりしても、脳疲労を起こすだけで、あまり得策ではないと私は考えています。

脳の状態を良くすれば、結果として理解力・記憶力・認知力も上がってきますから、まず着手すべき点は、脳の状態を良くすることです。
(改善しないで半年勉強するより、しっかり脳の状態を良くすることに努めた後に1か月集中して勉強した方が、成果が上がります。)

脳トレ

食生活との関連といった「生化学」の観点を持つ

他の記事でもたびたび書いていますが、人間の体は、化学反応の連続の結果で保たれています。
自分の細胞の活動を営むために、食べたものや呼吸で取り入れた酸素を、分子、原子(イオンの状態)にまで分解したり合成したりしているのです。

”体に不要なもの、体に炎症を起こすもの、体に負担をかけるもの”

こうしたものを取り入れれば、当然、その ”ツケ” はどこかに出ます
食べることは、脳の状態にも直結します。

・脳に炎症を起こさない
・脳にしっかり酸素や血液が行くようにする
・脳の神経細胞や脳内物質などに必要な栄養素を十分に摂取する

ことを意識した食生活が重要です。

ブレインフード

母親だけに頑張らせない

成果がなかなか出ないケースの中で案外と多いのが、
「母親だけが孤軍奮闘している状態」
の家庭のお子さんです。
(逆のケース=父親だけが頑張っている、という例も、非常にレアですがありました。しかしながらここでは、圧倒的に多い、母親だけが頑張っているケースを取り上げます。)

・父親が威圧的で、子どもの成績が悪いと、子どもにも母親にも厳しい
・食への理解がなく、食生活改善に非協力的
(協力しないどころか、一緒にお菓子食べよう~、一緒にカップラーメン食べよう~などと子どもを誘惑したりする)
・昭和の頃の価値観を押し付ける
(好きなものを食べさせておけば死なないだろう、宿題が終わるまでは寝かせるな、など)

などというお話を本当に良く聞きます。

ご夫婦の間で、既に話し合うことに疲れ、あきらめているお母様も結構多いのも実情で、こういう環境で、経済的に母親が父親を頼らざるを得ない状況だと、発言力も弱く、そのしわよせが子どもに来ます。

子どもの健康や能力は、育つ環境が非常に大きく関係しています。
夫婦仲がたとえ悪かったとしても、子どもを育てるということは、子ども=一人の人間の一生を左右する大きな1つの仕事であり、長いプロジェクトです。
改めてそうした視点で、夫婦で協力しながら、謙虚に関わっていただきたいと思います。

子どもとの関り方

体に起こっている状態・脳の状態を明確に知る

足りない栄養素から全身の状態まで300項目以上わかる毛髪PRA検査

子どもの発達デザイン研究所では、毛髪検査をおすすめしています。
やみくもに色々と試すよりも、はるかに効率的であり、原因も明確にわかるので本人も周囲も納得するといった側面もあります。

毛髪検査についてはこちら

脳内の血流状態がわかるQEEG検査

以前、記事にしたものがあるので、こちらをご参照ください。

TMS治療と学力UP・発達障害症状の改善について

TMS治療を受けて改善した生徒の方も十数名います。病院によって賛否あるようです。

子ども研国語塾では授業を通じて子どもの状態を把握

子どもの脳の状態は国語力に明確に表れる

脳の状態は、実は、如実に国語力に現れます。
なぜなら、脳内で感じたり、思考したりしたものを、「形」としてアウトプットしたものが、言葉だからです。

子ども研の国語塾 基礎コースでは、特に、その状態をわかりやすく把握できるような授業内容になっています。

発達障害・不登校の子たちを多数見てきた経験があればこそ

 

国語塾を通して子どもの脳の状態を把握できるのは、5000件以上もの発達障害・不登校のご相談対応および直接の指導をしてきた経験があればこそです。

どのような問題が苦手な子が、どのような脳の傾向を持っているのか、
そういう子にはどのような対処法や指導法が良いのか、
単に勉強の仕方や答え方だけではなく、どうしたら理解できる脳に改善できるのかといった、食生活指導なども合わせて行っています。

日々研究しつつ、多角的な知識が結びついて出来上がった独自のメソッドです。

なかなか成績が上がらないで悩んでいる、といったお子さんは、ぜひ一度、相談してみて下さい。

国語塾についてはこちら

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