偏差値65以上の成績UPに絶対必要なこと
この記事は、偏差値が65以上の国語力を目指す場合、なぜ成果がでないのか、そこからどうやって成績を上げていくか、といったことへのアドバイスをお伝えする内容です。
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(塾ごとなどの偏差値ではなく、全国または各都道府県といった規模の模試や学力テストの結果の偏差値=”義務教育で教わっているものへの理解度”を基準にお考えください。)
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壁1:偏差値65を超える
偏差値60~64で成績が伸び悩む原因は?
国語の偏差値60~64あたりでもがいている子たちには、
・記憶力にばらつきがある
・主観で問題を解きがち
・集中力、やる気に波がある
といったことがよく見られます。
よく
「もうちょっと頑張れば上に行けたのに…」
という言葉を周囲から聞くこともある通り、できる時には驚くほどよくできたりもします。
実際、偏差値60を超えているということは、平均よりも相当理解力があり、得点力もあると考えられるのですが、満点をコンスタントに取る、ということが難しいのです。
集中力・理解力・論理的/客観的に解く力を手に入れるには?
例えば、丁寧に問題文を読み情報を整理していけば必ず解けるような長文読解の選択肢問題で、容易にひっかけ問題にひっかかったり、重要な筆者の主張を見逃したりしてしまいます。
実はこの
「集中力」「理解力」「論理的・客観的に解く力」
というのは、精神論で頑張ったり、解き方のテクニックを身につけるだけでは、偏差値70を超えることは難しいのです。
以前の記事でも述べましたが(記事:偏差値55以下からの成績UPに絶対必要なこと)、
まずは
「脳の理解できる力をUPさせることが先決」
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なのです。
理解力のある脳を作ることと筋トレは同じ
筋トレの効果をしっかり得るためには、筋肉の材料になるタンパク質を十分に摂取すること、効率よく筋肉をつけることを阻害するような食生活をしないこと(解毒や分解にエネルギーを使ってしまうと、十分な筋肉の材料が残らない)が必要ですが、それと脳も全く同じです。
”脳にしっかり酸素と血液が行き渡り、神経伝達物質がしっかり分泌とキャッチされ、シナプスが形成されていく”
状態にしてあげなければ、成果は上がりません。
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美味しいためではなく、体を機能させるためという観点を!
とりわけ脳の機能UPのためには、おいしいための脂質ではなく、体を機能させるために必要な脂質=オメガ3系脂肪酸をたっぷりと摂取することが非常に大切です。
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ところが、おいしく手軽に食べたい > 心身を健康に保ちたい という構図になりがちで、なかなか思い切って切り替えることができない方が多いのです。
一般的に、おいしい脂質は、肉の脂・バターなどといった固い油や、市販の揚げ物や炒め物・菓子類などに含まれるトランス脂肪酸など、体の機能という面からはおすすめできないものが非常に多いのです。
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これらの油は、細胞膜の材料として使われますから、結果として細胞膜が固くなり、栄養のやり取りができなくなったり・老廃物を排出しづらくなったり、細胞間のシグナルのやり取りがうまく行かなくなったりしてしまうのです。
「よくあの人は頭が固いわね」といいますが、それは本当に細胞膜が固いのです。オメガ3を摂取すると頭が良くなる、というのは、オメガ3は非常に柔軟性のある油なので、栄養のやり取りがしやすい柔らかい良い細胞膜の材料になるからなのです。
ここをしっかり切り替えることができる(=欲を満たす食事ではなく体を機能させるための食事にする)と、ぐんと能力が変わってきます。
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壁2:偏差値68を超える
偏差値65~67からその先伸び悩む原因は?
偏差値で65~67前後をうろうろしており、どうしてもそこから先のもう一歩が伸び悩んでいる、といったケースも多々みられます。
能力的には十分な子も多いのですが、偏差値70を超えられるかどうかは、下記のような点が課題になっているように思われます。
・思考の整理が苦手
・出題者側の観点で勉強していない
・答えを出すまでに時間がかかる
このくらいの成績が取れる子たちは、「解き方のテクニック」を教えてもらうことで、経験したのと似たような問題は、かなりパーフェクトに近い確率で解けるようになります。
そこから先、点が取れない理由は、想定していない問題が出た時に間違ってしまうといったことが多いように思います。
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想定していない問題が出た時に解けるようにするには?
出題者の観点で勉強ができるところまで達すると、既存の問題の応用問題を自分で作ったり、人に教えることを前提とした情報の整理・インプット・アウトプットができるようになるため、記憶の定着率も良いですし、カバー力が広く、コンスタントに満点またはそれに近い点数を取れるようになります。
しかしながら、割と多くの生徒たちがこの
「出題者観点での勉強」
というのが苦手のようです。
これもおそらく、「気づける視点を持てるかどうか」といったことと深く関係していると思われ、それは経験値も大切なのですが、脳細胞の柔軟さや、しっかり脳全般がうまく活動している状態を作ってあげることと関わっていると思われます。
これまで見てきた様々なケースから、
「脳の働きが部分的に良くない場合、覚えたことはよくできても、他者観点で物事を考えるのは苦手」
ということがよく見られるのです。
回答までのスピードをUPさせる・視野を広げるには?
答えを出すまでの時間を早くする・視野を広げるといったことについては、何度も繰り返しになってしまいますが、理解力をUPさせるための食生活を取り入れることが必須です。
オメガ3系脂肪酸を中心とした脂質の摂取(同時にオメガ6系は極力控える)、ビタミンB群とマグネシウムや亜鉛といったミネラルをしっかり摂取することが大切です。
(文末でご紹介している「偏差値55以下からの成績UPに絶対必要なこと」の記事に、食生活についてまとめてありますので、ぜひご参照ください。)
食生活を改善して結果が出始めるまでに、どんなに短くても3カ月、一般的に半年~9カ月くらいはかかると思ってください。
ベストは2年先を視野に入れて始めることです。
少しずつ少しずつ目に見えて結果が出てきますので、大丈夫です。
(何もやらなければ、一切変化も進歩もない・・・筋トレやダイエットと同じですね)
壁3:偏差値70を超える
偏差値70を超える成績の子の特徴
一、二度、超えたのではなく、コンスタントに偏差値70台を超える成績を出すためには、次の能力が必須です;
・義務教育で教わる全ての暗記系情報(漢字・書き順・文法・語彙など)が頭に入っている
・気が乗らない時でも、やる気スイッチを自分で入れられる
・自分で試験予想問題を作る能力がある
・・・これは、国語だけに関わらず、他教科にも言えることですね。
偏差値70を超えるということは、ほぼ満点を取れている層になると思います。
もちろん、別記事で説明しているように、偏差というものの仕組み上、実際にはそのテストの難易度や、点数のばらつきによって異なりますので、ここでお伝えしているのは、記事の冒頭で書いた通り、義務教育機関で教えていることに対する理解度としての偏差値を基準にしています。
暗記力や注意力をUPさせるために
高度の暗記力や、ミスをしない注意力というのは、繰り返しになりますが、やはり脳の土台そのものの質によるところが大きいと思っています。
偏差値70以上をコンスタントに取れるような、いわゆる「地頭が良い」子たちは、さまざまな研究結果から考えてみますと、母親の胎内にいた頃から良質かつ十分なDHAを得られたのではないかと推察されます。
年齢が小さければ小さいほど、食生活改善の効果は先々に渡って影響します。
遺伝やエピジェネティクス、生育環境によっても効果には差が出ますが、偏差値70台以上のレベルを目指すのであれば、真剣に食生活改善に取り組むことは必須です。
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気が乗らない時のやる気スイッチの入れ方は?
私がこれまで見てきた偏差値70を超える成績をコンスタントにキープできる人は、子ども・大人関係なく皆、やる気がない・体調が悪いといった時にぐだぐだしたとしても、最終的にはやるか・・・と重い腰を上げてやりはじめます。
そして、なんだかんだ、しっかり自分でここまではと決めたラインまで頑張れてしまうのです。
つまり、やる気スイッチを自分で入れられる人は、ノルアドレナリンやドーパミンなどといった、やる気やモチベーションに関わる神経伝達物質がよく分泌される人、でもあるのでしょう。
逆に言えば、
「ノルアドレナリンやドーパミンを十分に分泌する」
ことが対策になるともいえます。
運動や音楽を聴くなどもありますが、コンスタントに足りている状態にするためには、食生活改善と、特に受験期にはサプリメントによる底上げは必須です。
【重要】サプリメントは複合的に効くものなので、これだけを摂取すればよいというものでもありません。また市販のものは不要なものが多く含まれていることが多いため、子ども研国語塾の生徒には、授業の理解度や普段の食生活、毛髪検査結果など総合的に見ながら、必要だと思われる場合のみ、提携しているクリニックや研究所のものをおすすめしています。
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注:時折、「摂取しています」とおっしゃる方からの相談を受けますが、圧倒的に量が足りていなかったり、不要なものが多く含まれているものを摂取していたりしています。
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自分で試験問題を作る
自分で解くことを前提に作っても良いですが、できれば、同じレベル以上の友人や家族に対して、問題を作り、解いてもらって、それを採点・解説するところまでできると尚良いです。
・指示語が指すものはどれか?
・文中で筆者が最も言いたかったことは何か?
こうした問題を作れるようになるだけでも、かなり力がついてきます。
尚、これらは、国語のルールさえ知っていればできるようになります。逆に言えば、このレベルの理解力が偏差値70を超える成績をコンスタントに取るためには必要だともいえるでしょう。
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