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国語塾リポート

生死にかかわる危険性への想像力の欠如


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子どもたちが抱えている想像力の欠如問題

子ども研の国語塾で大切にしていることは

「徹底的に思考すること」

です。

様々なテーマを扱いながら、それはどういうことかな?それはどうしてかな?と掘り下げていくわけですが、課題だなと感じているのが、

「生死にかかわる危険性への想像力の欠如」

です。

多かれ少なかれ、そういう傾向は未成年にはあると思いますが、ある程度の年齢になっても(高校生以上)、ある一定のライン以上のところから、がくんと想像できなくなる脳の傾向を持っている子もいます。

まるで大きな壁があり、そこまでは進むことができているのだけど、その壁から先の世界はない、という感じです。
どうにもこうにも想像できないのか、本能的に想像したくないためにシャットダウンしてしまっているのかはわかりません。

私が幼かった頃を思い出してみると、やはり時間の感覚だったり、様々な危険性への想像力が欠けていたように思いますので、そんな感じなのかなと思っていますが、高校生以上になり、外から見た体つきは大人になってくるに従い、

「自分の感覚と、外からどう見えているかの感覚の大きいズレ」

が生じてきます。

女の子は性の問題、男の子はお金や暴力の問題。

そして両方に共通しているのが、

「緊急時・災害時にどうすればよいのかについて」

です。

大金所持・災害などに対して

たとえば、

「大金を持っているお金持ちならではの悩みは何か?」

というテーマで考える授業がありました。

「泥棒などの被害に遭う」

ところまでは言える子がほとんどです。
しかし、その先が続きません。

子どもが身代金代わりに誘拐されたり、お金だけを盗まれて殺害されてしまったりといったところまで答えられる子が案外少ないことに驚きます。

あるいは、

「出先で迷子になり、家族と連絡が取れない場合はどうするか?」

といった問いに対して

「家族が探しに来るまでそこで待つ」

という回答が出たりします。

「では、待ち続けてもしも何日も来なかったら?」

という質問に対して、

「お腹が空いてしまう。」

以上の答えが返ってこないこともあります。
待っている間に深夜になれば、お腹が空くだけでなく、見知らぬ人に連れ去られる危険もあるでしょう。
あるいは天候によっては、暑ければ脱水症状を引き起こす、寒ければ凍えてしまうといったこともあると思います。いずれにしても、場合によっては生死に直結するような状況になる、ということが想像できないのです。

そもそもなぜこのような質問になったかというと、携帯電話を使用することのメリット・デメリットについて考える授業があったからなのですが、携帯電話の大きなメリットとして、緊急時に連絡を取り合ったり、位置情報を確認したり・されたりすることができることがあります。
場合によっては、命の危険から守ってくれることもある、とつながっていくと良いのですが、命の危機、というのが想像できないので、まずはそこからの説明をする必要があります。

特に自閉の傾向が強い場合は、その傾向も強まるように思います。

他のテーマでは驚くほど理解力があったりもするので、こうした問題を扱わなければ気づかなかった可能性もあります。ご家庭や子どもたちと関わる現場で、様々なことの身近なリスクを話し合う機会というのを多く持つ必要を感じています。

金銭トラブルに対しても

私の長男などは、もうすぐ22歳になろうとし、出来ることも各段に増えましたし、ある部分では突出して秀でた能力を持ってもいるのですが、相変わらず先のことを見通して行動する、ということは大変苦手のようです。
(目先のことについては、むしろよく知っているねー?!と驚くほどなんですけどね…)

最近では国語塾の先生として活躍してくれているので、詳細は書きませんが、やはり親としては、相手や状況次第では大きなトラブルに発展することを心配します。
お金が絡む問題などは特にですね。

先日、

「君だって、痛い思いとか苦しい思いとかしながら、死にたくないでしょ?」

と聞いてみたのですが、

「そりゃぁ好き好んでそうしようとは思わないけど、長生きしたいとも思わないし、その時はその時っていうか・・・もうそうなっちゃったらしょうがないってあきらめるしかないし。」

という返事。

・・・そういう感じなのか・・・

子どもたちが小さい頃から、ニュースを題材にしたりして様々なことを話し合ってきたつもりなのに・・・とショックを受けると同時に、これじゃぁ何度言ってもわからないわけだよな、、、と力が抜けました。
成人しても尚、本人の感性がここまでとなるともう致し方ない部分もありますね。

ヒントがあるとしたら

それでも、というよりだからこそ、年齢が低い頃から、深く思考していく”クセ”をつけていくことは、とても大切なように思います。
筋トレと同じで、脳も、考えるようにしていくと回路がつながっていきます。
(別のことで負荷がかかっていると、回路がつながりにくいので、様々なバランスは大切です。)

小学3~4年生の頃から、このような課題で考えるようにしてみることをしてみて下さい。

・お金持ちが抱えている悩みや危険性は何ですか?
・有名になることの悩みや危険性は何ですか?
・あなたにとって本当に大切なものは何ですか?
・楽しい時間がなくなってしまったらどうなりますか?

ニュースなどをテーマに、様々な角度から話し合うことも非常に有効です。
こんなことがあった、という情報に触れるだけでも、やらないよりはやった方が良いですが、それに対してどう思うか?賛成と反対両方の立場から考える、ということをやることをお勧めします。

たった10分程度であったとしても、それが毎日の積み重ねになると非常に大きい力になっていきます。

大切なポイントは、

「一方的に親が注意するのではなく、子どもにとことん考えさせ、子どもの口から言わせること」

です。授業でも取り扱っており、このテーマを扱うことで様々なことが浮き彫りになりますので、ぜひご家庭でも取り入れてみて下さい。


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