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不登校・神経発達症

毎夜バイクで出かけ帰宅しなかった子が高校卒業できた

この記事は、お子さんのトラブルや将来を心配している保護者の方に、特に読んでいただきたい内容です。

夜な夜なバイクで出かけて帰宅せず心配だった

居場所を探しているように見えた

今から3年半ほど前のこと。

一番最初に会った時のKくんは、高校1年生の終わり頃でした。

夜な夜な帰宅せず、様々なトラブルなども抱えていたKくんのことをお母様は大変心配されていらっしゃり、何度かご相談下さっていました。
そのご様子から、Kくんを連れて来ていただくようお願いし、直接Kくんとお会いしました。

髪をまっピンクに染めた(よく似合っていた)当時のKくんは、目がとても澄んでいて、素直そうな少年でした。
しかし自分なりの意志というのもしっかり持っているようで、何かを探している・居場所がない、そんな感じも受けたのです。

何より、雰囲気といい、話し方や考え方といい、やっていることといい、2つ上の私の長男トビとそっくりだなという印象を持ちました。
親近感がわき、とても他人事とは思えませんでした。

心配ではなく信頼を

私はお母様に、

「心配ではなく信頼していきましょう。きっと大丈夫だと信じましょう。」

と何度も伝えました。
実はこの言葉は、K君とよく似た状態だった私の長男に対する落ち着かない気持ちを振り払おうと、日々、私自身にずっと言い続けてきた言葉でもあったのです。

そしてご提案として、

「勉強するというよりは、第三者の大人と関わり続けることで、何か変化があるかもしれないから、国語塾を通してつながってみませんか?」

とお話してみました。

進学でき、お金のトラブルも減ってきた

こうしたいきさつから、Kくんはオンラインでの国語塾を受講するようになりました。

私と関わっていくうちに、こんな変化が訪れました(お母様からいただいたメールの一部);

「おかげさまで元気にしております。
心配していた、バイクでの大きな事故や大きな事件に巻き込まれることなく高校3年生に上がりました。暴走族やヤクザがらみの小競り合い・お金のトラブルもここのところ減り、夜間の外出、酒、タバコ、補導と問題は山積みであるものの、コロナの影響もあり、比較的穏やかに(?)過ごしております。 」

その後、3年生になってからは、

「今年度になってから、危険なことが減ってきて、最近では卒業後のことも少しづつ考えるように、いろいろ変わってきました。先生にご縁があったことが本当に大きいと思っております。とても感謝しております。」

ついに無事卒業

そして、ついに、

「本日無事卒業することができました。
2年前には卒業どころか、今どこで何しているか、無事に帰ってくるかとばかり考えていました。
先生に心配はしない方がいいと言われ、大丈夫、大丈夫と思って過ごしていたことを思い出します。
おかげさまで、今日も元気な姿を見ることができて、こんな日がくるとは想像出来ませんでした。
本当に、ありがとうこざいます。」

とのお知らせをいただきました。

私も本当に嬉しかったですし、通信制高校の卒業まで、くじけず頑張って本当にえらかったなと思いました。
Kくんいわく、

「母がレポート提出の期限など管理してくれたので頑張れました。」

とのこと。
母親への感謝の気持ちや、母親を立てることなどを忘れずに表現できるほど大人になったんだなぁと感じ、本当に感無量でした。
ㅤㅤ

しかも!
卒業と同時に、国語塾も卒業かなと思っていたのですが、そのまま継続をご希望され、さらに一年が経過した今も、一生懸命続けてくれています。

「Kは、仕事を通じて、いろんな業界の大人と話をする機会があるようですが、よくいつまで信用できるかわからないと言っています。
仕事に関して、法的なことや大人に軽くあしらわれないか等の危険を常に感じているようです。
先生のように幅広いアドバイスをしてくださる、本当に信頼できる大人と接する時間は、本人にとってとても貴重で、いつも感謝しております。」

とのこと、ありがたすぎて、襟を正す気持ちになります。

今では私の体調が悪い時など、

「今の時期はとても体調管理が大事な時期なので良くお休み下さい!」

などと気遣うメッセージをくれたりもします。
(⑅•ᴗ•⑅)
本当に成長を感じますし、長く関わることで得られる特別な感動でもありますね。
教師冥利に尽きる、とはこのことだとつくづく思います。

関わることの意味は勉強を教えるだけではない

時間を共有することで伝わる何かがある

「あの人と会うと、なんだか元気が出る、パワーをもらえる」

ということがあると思いますが、エネルギーがある人と関わることで、少し軌道修正されていくようなこと、というのも実際あると思います。

付き合う人が変わってくることで、人生の展開も変わってくる、という経験は、大なり小なり皆さんにもあるのではないでしょうか。

前向きでいること、人を憎んだり恨んだりしないこと、プラス面にフォーカスできることなどは、関わる人にもそれなりにプラスの影響があると感じており、相談に乗ったり、子どもたちと向き合うような仕事をする上では、特にこうした資質というのは大切だと考えています。

もちろん私も人間ですので紆余曲折はありますが、自分と関わることで元気になれるよ、と言えるだけのこうした軸はぶれないように持っていたいと思います。
Kくんがやめずに長く続けてくれたのも、何かしら、そうしたものを感じてくれたからなのかもしれないと思っています。

授業を通して見えてくるものから日常生活へフィードバックする

私は勉強を教えること自体ではなく、授業を通して見えてくる傾向から、日常生活で重ねがちだと思われるミスをどう防ぐか、興味の対象をどのように広げていくか、能力をどうやって開花させていくか、といったことに重点を置いています。

特に国語は、”脳の使い方のクセ” のようなものが、如実に出ます。

こうした判断とアドバイスができる土台は、自分自身の波乱万丈の人生によるものだったり、長年、様々な形で誰かに何かを教えるという仕事をしてきた経験だったり、発達障害の症状がひどかった長男に向き合ってきたことなどによるものだと思いますので、これは私の強みかなと思っています。

逆に言えば、色々と苦労した経験が多い人こそ、その経験を活かしてほしいと思っており、今生徒である皆さんも含め、子ども研の国語塾のメソッドを使って教えてくれる人が増えたら良いな、なんて願っています。

子どもの発達デザイン研究所では、学習指導と合わせて、食生活アドバイスもしております。

子ども研の国語塾

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