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子どもの発達・学力全般

子ども研の国語塾:中2男子の成果例

「今から、”人間らしさとは何か?” について、20分以内に、400字以上で述べよ。」スタート!

と言われてどこまで書けるでしょうか。ちょっと想像してみて下さい。

中学2年生男子生徒H君が、たった20分で、「人間らしさとは何か?」というテーマに対し、書き上げた小論文400字がこちらです。
(細かい部分はこれからブラッシュアップしていきます。評価すべき大切な点は、時間内に、論文として思考をアウトプットできたことです。)

ぼくは人間らしさとは、新しいことをすることだと思います。なぜなら植物や昆虫などの動植物は、自分の体についているもので生活していますが、人間は自ら道具を生み出して生活をくふうし、またさらによりよい生活をするためにくふうを重ねているからです。


 その道具は人間にしかない大きな脳によって作られ、他の動物にはない複雑で精巧なメカニズムや発想などによってより良い生活をもたらされました。またその智恵や技術を他の世代に伝承することでそれらがうけつがれて、新しいものまで生み出したのです。


 動物の中にも巣作りをする種がいますが、あれは親がやったことを繰り返しているか、本能的にやっていることなので、あれは新しいことを作るという部類には入らないと考えました。


 こうしたことから、僕は人間は他の動物とは違い、脳、技術、発想などを使って新しいことをする、新しい物を生み出すことだと思います。



1回1時間の授業を合計4回やった時点での成果です。


1回目の授業では、「朝ごはんに何を食べたいか」から始めました。

ぼくはあしたの朝ごはんにファミチキが食べたいです。
なぜならあたたかくてカリカリしていて甘いあじがするからです。
さらに骨がないので骨をとる手間がなく楽だからです。
だからぼくはあしたの朝ごはんにファミチキがたべたいです。

一見とても簡単に見えると思いますが、自分の気持ちや感情を思考し、理論立てて表現する方法に慣れていないと、これがなかなか難しいのです。

H君を含め、生徒全員が「うーん・・・」と答えに詰まってしまったところからのスタートでした。

こうした簡単なことから、あ、こうすればいいんだな、というちょっとしたコツを、その生徒さんごとに合わせてアレンジしながらお伝えしています。
(この2つのポイントが大事)


2回目の授業では、これから人間らしさというテーマで小論文を書けるように目指していくことを伝え、2・3回目の授業で、様々な雑談をしながら、人間らしさを考えるにあたって新たな興味視野を広げていきました。

「どんな風に物事を見ていくと発見があるか」
「どんな風に思考していくと、様々なことがつながっていくか」

こうしたポイントを伝えました。

すると、なんとH君自ら進んで、色々と調べ、ノートにまとめてくれたそうなのです。
これをもとに大体の骨格を作るアドバイスを入れ、一度宿題を提出してもらいました。

4回目の授業前半30分では、文章読解の技術=作文の技術のポイントをお伝えし、残りのたった20分で書き上げたのが冒頭の小論文です。
最初から20分で書き上げることを伝え、半分を10分で、その半分(1/4)を5分で、そうなるとだいたい1行、1分だね~という目安も伝えました。


以前の状態について、お母様からいただいたコメントです。こんな風に言っていただけると私も本当に安心します。

「何をするにも時間がかかり、集中して学習に取り組むことができず、勉強中はすぐ気が散ってよそを向いてしまうので、その都度私が手で顔を前に向け直していました。
国語について言いますと、文章を読む、ノートを取る、漢字を覚える、すべて苦手でした。
以前の息子の様子を思い出していました。あの頃のことを考えると、本当に夢のようです。
もうただただ感謝です。いつも本当にありがとうございます。」


H君にこのような秘めた能力があったことに、私もとても感動しています。
これからさらにブラッシュアップし、スキルアップできるよう、一緒に楽しみながらやっていけたらうれしいなと思っています。

お子さん一人一人、もちろん違いはありますので、進み方も内容も若干異なります。
やっていくうちに、コミュニケーションの方を強化した方が良いと思われる生徒さんには、作文ではなく、感情整理と伝え方、という内容に、シフトしています。
もちろん成果の出方も、スピードも異なると思いますし、私のやり方に合わないお子さんも出てくるかもしれません。
また、私を全力で信頼し、任せて下さっているお母様のお気持ちなども大きいと思っています。
あくまでも良い成果が出ている一例として、受け止めて下さるとうれしく思います。

代表小宮

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