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家庭でできる感染防止対策Ⅱー見落としがちな汚染源

代表小宮です。
30年前、まだ日本ではほとんど手つかずだった「院内感染防止」の考え方やシステム・建築設計などを、アメリカやドイツなどに習い、いち早く日本の病院、主に大学病院の手術部に取り入れていく仕事に携わっていました。
この経験を元に、家庭でできる感染防止対策について、何回かに分けてお伝えしたいと思います。

抵抗力が弱っている場合に最も気を付けることは…

抵抗力が弱っている状態だと、普通なら重症化しないようなウィルスや細菌でも、生死をさまようほど重症化してしまうこともありますよね。

私も産後、本当にひどい目にあいました。

元夫の父が経営していたの事業の失敗、義父母の破産と離婚、元夫の背負った多額の借金、義母の交通事故、自分の父の死など、これでもかと重なるストレスに加えて、過酷な育児。心身ともに色々と弱っていたので、ちょっとした風邪でも、過剰に免疫反応が暴走してしまったのです。

たとえば咳と痰がひっきりなしに出すぎて、最後は血と粘膜の塊が喉から丸まって出てきたり、嘔吐・下痢ももう何も残っていないので水だけが、上から下から蛇口のように出続けて止まらなかったり、、、咳のしすぎで肋骨が折れた後遺症は今でも残っています。

新型コロナウィルスは、とにかく肺を破壊するといわれています。免疫反応によって戦った後の膿だとかウィルスを含む細胞の死骸なんかが、気管支に詰まってしまうのだそうですよ。

SARSの患者は肺にハチの巣状の穴が開いていたというが、新型コロナウイルスの感染者にも同様の病変が報告されている。過剰に反応した免疫系が組織を傷つけるせいで、こうした穴が開くようだ。
出典:新型コロナウイルスに感染するとこうなる、肺炎の症状から“免疫の暴走”まで詳しく解説

想像するだに恐ろしいですね、、、。

抵抗力が弱い状態では、舞い上がったほこりや水滴などに乗っているウィルスを吸い込んで感染したものが、簡単に体内で増殖し、発症し、重症化してしまいます。それらの原因のうち、よく知られているのは、人の口から飛んだ唾液で、話したり、咳をしたりすることで空中に飛びます。これは容易に想像がつくと思います。

本来、家は、外の世界から、人間を守るための「空間」です。
そこは、心と体が健康でいられるための場所でなくては意味をなしません。

もちろん、健康であれば細かいことを気にしなくても良いのですが(むしろ気にしすぎて清潔にしすぎる方が良くなかったりもします)、抵抗力が弱い小さなお子さんがいたり、妊娠中や産後間もないママがいる家の中の空気は、できるだけ汚染物質のないように保ちたいのですね。

寝室は最も清潔であるべき場所

感染を可能な限り防止し、再び元気になれるための安心できる空間、といったことに焦点を置いて考えると、外、に対して、究極の空間が「寝室」です。

寝室とは、無防備な状態で、翌日までの間に、体を休め、回復させるための場なのですね。

そういう視点から考えると、寝室は家という建築物の中で、最も清潔な場所であるべきともいえます(少なくとも私はそう考えます)。
寝ている間に、空中を漂う大量のほこりやウィルス、アレルゲンなどを吸い込む環境はちょっと避けたいですよね。

お風呂から上がり、きれいになった体で、きれいな寝具に包まれ、休むのが理想です。

しかしながら、多くの日本の建築設計では、あろうことか寝室にクローゼットが当たり前についているのです。したがって子どもの学生服、夫のコートやスーツ、マフラー、バッグ類など、通勤や通学・集団生活によって汚れているものが、当たり前のように持ち込まれます

さらに、中には、ヘアメイクをするスペースが寝室にあったりするかもしれません。
髪やお肌に使用するものは、剥がれ落ちた皮膚や髪に含まれる皮脂などが付着しており、細菌にとって栄養源となるため、恰好の増殖場所になってしまうのです。

ドライヤーは髪だけでなく、周辺に付着した小さなほこりも吹き飛ばします。
また、洗っていないままのパフやフェイスブラシなどで口回りをお手入れしようものなら、ウィルスや細菌を鼻や口から吸いこむための用意をしているのと同じです。
枕カバーやシーツなどをきれいにしても、こうしたところに気を付けなければ、あまり意味がないと言えます。

感染防止には空調管理が欠かせない

手術室がなぜ安全か、というと、何よりも「空調」、つまり換気を大切に設計しているからなのですね。
なぜなら、ウィルスや細菌は空気中のほこりや水滴に乗っかって浮遊するからなのです。

学生の頃、明るい日差しの中で、教室の上を見上げると、信じられないほどのほこりが舞っていたことに気づいた経験はありませんか?アレです。
人の衣服から飛ぶ糸くずや、浮遊していたほこり、これらに加えて、人間の体からは驚くほど多くの、不要になった皮膚の細胞が剥がれ落ちているからなのです。

昔の家屋は、良くも悪くも通気性抜群でした。

木造で、障子やふすまに区切られた空間でしたし、畳の下に断熱材などがびっしり敷いてあるわけでもなく…。

余談ですが、私小宮が子ども頃、寝ていると床下から隣の竹林より根っこを伸ばして生えてきたタケノコが、にょきにょき畳を突き破って生えてくる、なんてこともありました。これは畳のすぐ下がもう、縁の下だったからにほかなりません。

ですが、ご存知の通り、今の住宅は、「呼吸しない空間」です。

床にも壁にも、ドアなどの開口部周りにも、びっしり断熱材が埋め込まれていますし、接着剤で張り合わされた合板という板が、下地(壁や天井、床の仕上げ材の下にあるもの)に貼られています。さらにその上に、ビニールクロスだったり、同じく接着剤で張り合わされたフローリングや天井材だったりが貼られているわけですから、自然な換気なんていうものは、そこには全く期待できません。

こうした環境の中で、頼りになるのはエアコンのみとなりますが、毎日掃除するわけでも、フィルター交換するわけでもありませんから、ウィルスまき散らし機と化しているわけですね。

なので、できることはといえば、寝室に、むだに外からの汚染物質を持ち込まないことと、空調をできるだけきれいに保つこと、といえます。
カーテンなどは開け閉めのたびにほこりをまき散らしますから、気になる時期はこまめに洗濯するといいですね。窓枠なども同じです。

空調機に頼らず、時々窓を開けて換気することを合わせて行うことは、ぜひやって下さい。ちなみに手術室の清潔度合いも、換気回数と深く関係しているほどです。

外で使用するものは玄関に

本来、こうした、外の世界で使用するものは、玄関という、外と家との緩衝区域にあるのが理想です。

玄関で、バッグやコート類を収納し、その足で洗面所に行って、手洗いうがいをし、さらに追求するならば、お風呂まで入ってしまって、家着に着替えてから、リビングに入れるという平面計画が、本当は望ましいのです。

学校の制服なども、少なくとも週1回は、家庭用の洗濯機で、ドライコースでおしゃれ着洗いをするなどし、一度着たものはできるだけ寝室に持ち込まないようにするのが理想です。
同じように学校で使用する教科書やバッグなどの道具類も、本当は寝室に持ち込まないほうが良いのですね。

とはいっても、子ども部屋がある場合、狭い空間で何もかもが一緒になっていることと思います。

本当は、仕事や勉強するためのスペースは、玄関と同じ「外と室内との緩衝区域ゾーン」にあるべきで、一日の作業が終わったら、洗面所・お風呂といった清潔になるための「準清潔ゾーン」を通り、リビングでくつろいだ後、「清潔ゾーン」である寝室で休む、といったことが最も望ましい理想かなと思いますが、そうもいってられないのが実情でしょう。

せめて寝るための空間、というのはきれいにするとか、コート・バッグ・制服といった”何日も外で使う”ものは、感染を避けたい時期は玄関に置くようにするなど、暮らし方を変えるように工夫すると良いかと思います。

ヘアメイクスペースは洗面回りなどに

寝室にヘアメイクのスペースがある場合には、別のスペース(洗面所周りなど)に移動するようにした上で、都度、肌に直接触れるブラシやパフ、チップ類などはきれいに洗浄し、しっかり乾燥させましょう。
洗っても濡れたままだと、除去しきれなかった細菌類が繁殖します。

見落としがちな子どもの肌ケア

子どもの爪や指先に気を使っていない親が多い

子ども塾をやっていて、多くのお子さんを見ていますと、結構な割合で、爪が伸びていて中が真っ黒だったり、唇や指先が乾燥して、皮膚がガサガサだったり、ささくれができていたりします。

爪の中には、たくさんの汚れが詰まっています。細菌が増殖するためのエサ貯蔵庫といっていいでしょう。その指で歯をいじったり、鼻をかんだりしたまま、様々なものに触れます。
自分自身も何らかのウィルスに感染するリスクがありますし、同時に、他者へ感染させるリスクもあります。
爪はこまめにカットし、爪の中をきれいにするようにして下さい。

子どもの目の周り・唇を保湿する

また、子どもの皮膚はとても敏感です。特に目の周り、指先、唇、鼻の中などは荒れやすいのです。
荒れた皮膚はバリア機能が弱り、そこから肌トラブルを起こすようなアレルゲンや、ウィルス、細菌などの影響を受けやすくなります。

シリコンなどが入っていないもの・不必要に油分その他添加物が入っていない保湿剤で、頻繁に保湿してあげるようにしましょう。

なぜシリコン・多い油分を避けるかというと、一見、保湿されたように見えますが、長く肌に留まり、膜を作ってしまうため、肌の細胞機能を狂わせてしまうからです。やみくもに外から化粧品でケアするだけはなく、アミノ酸やビタミンC、ビタミンA、ミネラル、オメガ3といった栄養素をしっかり摂取することで、お肌も回復してきます。

鼻の中はティッシュNG。洗って保湿する

鼻の中は、いきなりティッシュでこするのはNGです。薄い粘膜が、摩擦によって傷つけられてしまいます。
やさしくぬるま湯で、洗顔時や、帰宅時、食事前など、手洗いうがいとともに、そっと鼻の中を指で濡らしながら洗うようにすることをおすすめします(この時、爪で鼻の中を傷つけないようにしましょう)。

※:ウィルスは菌とは異なり、細胞を持ちません。人間が感染するウィルスは、人間の細胞に入り込んで、いわば細胞を乗っ取り、増殖していきます。

家庭でできる感染防止対策Ⅰー除菌について
家庭でできる感染防止対策Ⅲー玄関をリスク軽減区域に

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発達障害や不登校の改善と相談事例多数|専門分野のエキスパート 子どもの発達デザイン研究所TOPへ戻る

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