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子どもの発達・学力全般

朝起きられないのはなまけているせいじゃない?

朝起きられないのはだらしないからではない

子どもが朝起きないと親も苦しい

子どもが朝起きられず、学校に行けない日が続くと、親としては不安やいら立ちが募ったりしませんか。

私は、子どもたちが中学生だった頃、長男も長女も一時期学校に行くことができず、不登校状態が続いていました。

毎日、夜になると、

「明日こそは、温かく見守ってあげよう。信頼する気持ちが大切。きっと自分からできるようになるだろう!(^^)!。」

などと思って、自分を諫めるのですが、朝になると、

今日こそは起きてくれるかな?(;´・ω・)
あ、またダメだった・・・_| ̄|○

と一喜一憂し、自分の精神を保つのも苦しかったことを思い出します。

思春期に変化するホルモンバランスの影響を受けている

起立性障害・不登校の一因

今の世代の子どもたちは、食生活や環境の変化などで、生まれ持った体の構造が弱いのに、電磁波、化学物質など外から受ける影響は大きいという、酷な時代に生きています。

そのため、起立性障害や不登校なども増えていますが、実は、多くのケースが、思春期特有のホルモンバランスの変化によって、体全体を調節する様々な機能もうまくバランスが取れなくなってしまっていることが原因です。

思春期だからこそ関係しているこんなこと

・昼夜逆転
・朝起きた時から疲れている感じがする
・やる気が出ない
・集中力が続かない
・イライラする
・不安、うつっぽい

こうしたことが起こりがちなのも、体内のホルモンバランスと深く結びついているからです。
女性が、生理中や妊娠中などに、気分や体調が変化することを考えるとわかりやすいのではないでしょうか。

そのホルモンバランスの急激な変化によって体がナイーブになっているところに、体の内(飲食の内容)、外(PC、スマホ、人間関係など)両方から、大きいストレスが加わっているからなのですね。

成長期だからこそ足りなくなるタンパク質が関係している

実はホルモンの元になるのもタンパク質です。
そして、消化や解毒に必要な酵素を作るのにも、ストレスに対抗するための体の調整をするのにもタンパク質が使われています。

また、性格ややる気、集中力などに関係している神経伝達物質の元になるのも、タンパク質です。

成長期は、体全体が急激に大きくなります。
そのため、肌、筋肉、内臓、血管といった「体」のあちこちにタンパク質を使わなくてはなりません。従って、成長期の子どもは、体の中の調整までにはとても足りない状態になってしまうのですね。
(だからといって、じゃあ肉をたくさん食べればよいかというとそういう問題でもないのですが)

不調が出るのもこうしたことが大きい要因となっているため、本人の性格とか根性とかの問題ではありません。
(ちなみに、性格などは腸内細菌も関係しているという文献もあります)

また、お母さんの育て方が悪いわけでもありません。
もし自分を責めて苦しくなっている方がいたら、まずはそうじゃなかったんだと安心してほしいなと思います。
そして、下記のことを試してみて下さいね。

 

朝起きるには、まず眠るためのホルモンを分泌させる

メラトニンというホルモンがとにかく大切

朝起きるためには、まずは正しく夜眠ることです。

どういうことかというと、一見眠っているようでも、しっかりホルモンが分泌されていないと、体の中の不調は回復しないので、寝ても寝ても寝足りない、と言った状態になってしまうからです。

正しく眠るためには、メラトニンというホルモンが必要です。
メラトニンがしっかり分泌されると、眠っている間に、成長ホルモンが分泌されて、疲れも取れ、成長も促されます。
同時に、翌朝すっきり起きられるようなリズムを取り戻していけます。

最近では、かなり知られてきているので、意外と見落としがちな基本かもしれませんが、これがとても重要なのですね。

このメラトニンは、実は、朝日を浴びてから14-15時間後に分泌される、というように決まっているので、朝6時頃の起床が良いと言われています。

もう少し詳しく言うと、夜明け前の青い光を見ることで、脳にある松果体にホルモン分泌のスイッチが入り、そこから何時間後にメラトニンがたくさん分泌される、というようになっています(網膜にある青い光の受容体がセンサーになっている)。
地球と太陽との関係に人間の体が合うように進化してきたのですね。

このメラトニンがしっかり分泌されないと、ストレス耐性も弱くなりますし、体の疲れも取れません。だるい、やる気ない、もういやだ、起きられない・・・の負のグルグルになってしまいます。

夜ちゃんと眠れるなら苦労しないよという人は・・・

・メラトニンを作ってくれる元になる食べ物を食べる
(トリプトファンが多く含まれる食材を摂取する。”かしこいな” = かつお、しいたけ、昆布、いりこ、ナッツ・バナナ・納豆)
・体の隅々まで血液が流れるようにする=タンパク質の製造分解を促す
(軽いエクササイズをする、しっかり湯船に浸かって温まるなど)
・寝る時には、部屋を可能な限り自然の暗さに近づける
(明るい電気をつけたまま、スマホを見ながら、などは避ける)
夜10時前に寝て2時過ぎに起きてから、ゲーム・スマホなどをやるようにする
(どうしてもやめられない場合は、寝る前ではなく、寝て起きてからを条件にする)

などを試してみて下さいね。

それでも無理だという場合は、メラトニンというサプリメントを服用してみるといった方法もありますが、服用量は個人差が大きいので、注意が必要です。
(ご相談いただいた方には個別にアドバイスしています。)

 

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