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発達と生化学

【発達と生化学】朝起きられない子どもの脳とホルモンの仕組み

夜には「明日こそ笑顔で見守ろう」と決意しても、朝になると「また起きられなかった…」と一喜一憂し、部屋全体が重苦しい空気に包まれてしまう。
子どもが朝起きられず、学校に行けない日が続くと、親としては不安や焦りが募るものです。

しかし、生化学の視点から見ると、朝起きられないのは決して本人の「怠け」や「根性不足」ではありません。
また、親の育て方のせいでもありません。

急激に身体が変化する思春期特有の「ホルモンバランスの乱れ」と、それを支える「栄養不足」が引き起こしている、明確な身体のSOSなのです。

成長期に起きる「タンパク質」の深刻な奪い合い

思春期や成長期の子どもの身体の中では、大人が想像する以上に激しい「栄養の奪い合い」が起きています。

骨や筋肉、内臓、血管を急激に大きくするために、大量のタンパク質が消費されます。

しかし、タンパク質は身体の材料になるだけでなく、以下の重要な役割も担っています。

・メンタルややる気、集中力を左右する「神経伝達物質」の合成
・体内を調整するための「ホルモン」の分泌
・食べたものを分解する「消化酵素」や、体内の「解毒代謝」

成長のためにタンパク質が最優先で使われてしまうと、脳や神経のコントロール、ストレスに対抗するための調整に回す分が圧倒的に足りなくなります。
その結果、自律神経のバランスが崩れ、起立性障害や朝の体調不良として現れるのです。

なお、タンパク質を補うために「お肉をたくさん食べればいい」というわけではありません。

現代のお肉の脂身には、蓄積された有害物質のリスクもあるため、赤身を適量楽しむ程度が理想です。
代わりに、農薬不使用の大豆や麻の実、スーパーフードなどから質の高い植物性タンパク質を積極的に取り入れる工夫が、弱った身体の負担を減らします。

朝すっきり目覚めるための「正しい眠り」の生化学

朝起きるための土台は、夜の「正しい睡眠」で作られます。ここで鍵を握るのが、睡眠ホルモンと呼ばれるメラトニンです。

メラトニンが夜間にしっかり分泌されることで、細胞を修復し疲れを取る「成長ホルモン」が分泌され、翌朝にすっきり起きられるリズムが生まれます。

このメラトニンの分泌スイッチを入れるには、「夜明け前の青い光」を網羅にあるセンサーで感知することが必要です。
人間の身体は、地球と太陽のリズムに合わせるように進化してきたからです。

夜遅くまでスマホやPCの強い光(ブルーライト)を浴びていると、脳の松果体が夜だと認識できず、メラトニンが作られなくなります。
「だるい、起きられない、やる気が出ない」という負のスパイラルは、こうして生化学的に引き起こされています。

深い睡眠をつくるための4つのアプローチ

メラトニンの材料(トリプトファン)を食べる

かつお、しいたけ、昆布、いりこ、ナッツ、バナナ、納豆など、日本古来の食材を意識して摂りましょう。

血流を促して代謝を上げる

軽いストレッチや、しっかり湯船に浸かって身体を温め、タンパク質の製造分解をスムーズにします。

寝室の環境を自然の暗さに近づける

電気をつけたままの就寝や、枕元のスマホは完全に避けます。

ゲームやスマホは「寝て起きてから」にする

どうしてもゲームをしたい場合は「夜10時前に寝て、朝早く起きてからやる」というルールに切り替えるのが効果的です。

環境を変え、細胞の治癒力を引き出す

現代の子どもたちは、電磁波や化学物質など、外から受ける環境ストレスが非常に大きい過酷な時代を生きています。
乳幼児期からのオメガ3脂肪酸の欠乏や、腸内環境の乱れによって、思春期にバランスを崩しやすい土台がすでに出来上がっているケースも少なくありません。

もし可能であれば、1週間ほど沖縄などの自然豊かな温かい場所でゆったり過ごしてみることも大変おすすめです。
太陽光(赤外線)のパワーは絶大で、身体の自己治癒力を高め、自律神経のリズムを驚くほどスムーズに整えてくれます。

子どもの体調不良や昼夜逆転に直面したときは、本人の精神論で片付けず、まずは「分子レベルでの栄養不足」と「睡眠リズム」という根本原因にアプローチしてあげてください。

当研究所では、お子さまの個々の代謝状態や栄養の過不足を可視化する「毛髪検査」を行っています。
朝起きられない本当の原因を突き止め、我が子に合った具体的な解決策を知りたい方は、ぜひ一度ご相談ください。

参考文献
Sudo N, Chida Y, Aiba Y, et al. Postnatal microbial colonization alternates the hypothalamic-pituitary-adrenal response for stress in mice. The Journal of Physiology. 2004;558(1):263-275.
(腸内細菌や体内環境の有無が初期の脳発達やストレス応答に与える影響についての研究)
こちらで紹介しきれない詳細を、著書『子どもの“わからない”を“わかる!”に変える「国語脳」の作り方』にまとめています。ぜひご一読ください。

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